「自然のちから」で
通販トップを目指す

株式会社世田谷自然食品

歩行能力の向上をサポートする機能性表示食品「グルコサミン+コンドロイチン」や「乳酸菌が入った青汁」など、設立以来「自然のちから」を生かす商品づくりに注力してきた世田谷自然食品。「お客様の日々に寄り添う」ことにこだわってきた河西英治代表取締役社長が目指すのは「日本で一番、世界で一番」の通信販売会社だ。

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メード・イン・ジャパンにこだわった商品づくり

世田谷自然食品のルーツは、河西代表が故郷の長野県で始めた通信販売事業にある。家業を継ぎながら名産品を販売していた経験を活かし、上京後の1995年に同社を創業。河西代表は「長野県では水道水がすごくおいしかったのに、東京に来たらミネラルウォーターを買わなくてはいけなくなってしまった。ナチュラルブームだったこともありましたが、体にやさしい自然のものに興味が出てきたこともあったと思います」と振り返る。

鉄観音茶など中国茶の通信販売から始まり、徐々に雑穀ご飯やブルーベリーなどの健康志向の商品へとシフトするなか、オリジナル商品の開発も手がけるようになった。以降、保存料や合成着色料などをできるだけ排除した、高品質の商品づくりを続けている。

そんな同社を一躍有名にしたのは、歩行能力の向上をサポートする「グルコサミン+コンドロイチン」だ。グルコサミンの研究・開発を始めた同社が最もこだわったのは「メード・イン・ジャパン」だ。当時の健康食品は、中国で製造を行うものが多かったが、河西代表は日本での製造を貫いた。そのため商品化にはかなりの時間を要したが、改良を重ね現在も続く大ヒット商品となった。河西代表は「実際に生産地へ足を運び、生産方法や品質を確認し、納得のできる原料を厳選している」と説明する。

もう一つの主軸商品「乳酸菌が入った青汁」も、開発担当の社員が原材料を作る農家に、栽培から保管、粉砕方法まで細かく指導して生まれたものだという。「設立当初から変わらずに大事にしているのは『自然のちから』を大切にした安心できる商品づくり。お客様の日々に寄り添った商品を生み出す、という思いが元になっています」と語る。

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データマーケティングで顧客満足を追求

自然派食品の開発に注力する同社だが、河西代表は自身を食品メーカーではなく、データマーケティングを主軸にした通販会社という。「我々のマーケティングは、お客様の気持ちを理解した販売促進です」というように、購買動向などの蓄積したデータを多角的に分析し、効果的なアプローチ方法を追求、商品企画や開発、セールスプロモーションに反映している・中でも特徴的なのは、商品を送付する際に礼状と合わせて、折り鶴を封入していることだ。こうした細やかな対応にリピート率も上がり、着実な効果がデータにも表れているという。河西代表は「データには、お客様の気持ちが表れている。その声を聞き、常に変化するニーズに応え続けていきたい」と語る。

「日本で一番、世界で一番の通信販売会社に」というビジョンを描く河西代表だが、「富士山に例えたら、まだ1合目にも到達していない」という。河西代表は「アプローチできるお客様はまだまだ多く眠っています。『グルコサミン』を買った方が、青汁やみそ汁など他の商品にも興味を持ってもらえるように、商品はもちろん、会社自体を好きになってくれる方を増やしたい。今後もマーケティングに注力し、顧客満足を追求していきたい」と力を込める。

河西代表は、社員に「目標をしっかりと持ってほしい」という思いを込めて、「『あきらめる』という言葉を使うな」と語りかけている。「いつもの業務がルーティンワークになっているなら、それをやるのは3分の1にして、残りの3分の2を改善に回してほしい。そうした“小さなイノベーション”が顧客満足度の追求につながっていくはず」と語る。

2021年には毎月違った食材を定額で届けるサブスクリプションも始まり、取り扱い商品も、健康食品からサプリメント、スイーツ、化粧品とさまざまなジャンルに広がっている。河西代表は「今後も『顧客ファースト』という王道をしっかりと進んでいくことで、お客さまにもっと親しまれる会社を目指す」と語り、通信販売トップへの道を着実に歩んでいくだろう。

株式会社世田谷自然食品代表取締役社長

河西英治

1954年、長野県出身。大学卒業後、故郷の長野で家業を継ぎながら、土日を活かして通信販売をスタート。上京後、1995年に世田谷自然食品を創業。2001年に株式会社世田谷自然食品を設立。

https://www.shizensyokuhin.jp/