算命学から生まれた
独自のコーチング術

一般社団法人ミッションメンタリング協会

大手化学メーカーの研究者から経営コンサルタントに転身した篠田法正代表は、東洋の帝王学と言われる「算命学」から独自のコーチング術「ミッションメンタリング」を生み出した。自発的に才能を生し成果を上げるという「ミッションメンタリング」について、篠田代表に聞いた。

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大手化学メーカーの研究者からの転身

大手化学メーカーの研究者だった篠田代表が、自分の人生を変えた算命学に出会ったのは経営コンサルタントとして独立後、集客に悩んでいた時期だった。「当時は20年勤めていた三井化学を退職したばかりで、『研究者がなぜコンサルなのか』と言われたこともありました。学んできたマネジメントやコミュニケーション術を実践しても、なかなか相手が動いてくれず、研究者時代と違って理屈通りにいかないことがつらかった」と振り返る。

篠田代表いわく、算命学は「人の個性や才能を見つけ、時代を読むことができる」といい、その理論に基づき自分を分析した結果、行き詰まっていた日々を抜け出す突破口が見つかったという。「なぜ結果が出ないのかというと、自分の才能にないことを一生懸命考えていたから。研究者時代、楽しく夢中で仕事ができていたのは自分の才能を生かしていたからだということに気付きました」といい、集客を目的にするのではなく、自分が伝えたいことを面白おかしく研究者目線で伝えるというスタイルに変更すると、仕事にも恵まれるようになり、売り上げも増加したという。

さらに、人を導く人材育成法、メンタリングもヒントになった。「メンタリングというのは誰かのための応援が基本的な姿勢です。研究者のときは自分が人の役に立つものを作った、という喜びがありましたが、コンサルティングを始めたころはどうやったら認めてもらえるのか。そればかり考えていて、誰かを応援する気持ちが全くなかった」と、メンタリングと算命学を組み合わせた法則を実践することで、さらに歯車が回り始めたという。

「自分の才能を生かしたやるべきことを見つけ、それをどう使えば人を幸せにできるのか。人生のミッションが見つかるだけでなく、自分の使命はこれだというミッションステートメントを書き出すと、余計なことをしなくなる。ミッションに沿ったことだけをやろう、学んでいこうと行動がシャープになって、前進力が出てくる」と、実体験から生み出されたこの法則を「ミッションメンタリング」と名付け、ワークショップやセミナー、講習会を開催。2018年には「ミッションメンタリング」を広めるため、一般社団法人ミッションメンタリング協会を設立。一部上場企業を含むさまざまな業種・規模の企業や団体での研修や講演を行っている。

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自分の才能を見極めるミッションメンタリング

算命学とメンタリングを融合させたコーチングスキル「ミッションメンタリング」は、特に中年以上に有効だといい、受講者も40代後半が多く、「自分もそうでしたが、40歳を超えると人生に迷いが出てくる。定年を前に、自分の第二の人生をどうしたらいいのか、悩む人もいるでしょう。世の中、問題解決のノウハウはたくさんありますが、迷ったときの解決法は案外少ない。そのときにミッションメンタリングを使って、自分の方向を見つけることができれば、非常に助かるはず」と呼びかける。

また、算命学によると「2017年から日本は木性の時代。陰の木性、すなわち草花の時代」だといい、「草花のように、いろいろな種類が共生しながら横に広がっていく時代なので、協調やネットワーク、バリアフリーといったことが立ち上がっていった時期だったと思います。相手に合わせて柔軟に対応することも大事ですが、踏みつけられても立ち上がる草花もある。そういった草花と同じく芯を持つことが重要であり、それぞれ芯を持った人たちが自分のミッションに気付き、さまざまな方向で才能を生かすことで全体のバランスが取れる。各自の才能を生かしきる社会をつくることが、今の日本にとって大切なポイントだと考えています」という。篠田代表は「木の時代が終わる3、4年後、火の時代を迎える。明るく燃え上がるという火の時代に向けて、今が踏ん張りどころ」と語る。

「算命学は未来が予知できるので、人からよく、これから先どうなるのかと聞かれますが、私はあえて『どうなりたいですか』と返します」という篠田代表。「未来が明るいと思えば明るい未来、暗いと思えば暗い未来。人は、こうなりたいと思うものを自ら作り出してしまうもの。自分の持って生まれた才能に気づき、それを生かせば、より良い未来を自分で作れるのです。コロナ禍で落ち込みがちな今こそ、より多くの方にミッションメンタリングで自分の行く先を見つけてほしいです」と訴える。

一般社団法人ミッションメンタリング協会篠田法正

篠田法正

1962年、愛知県出身。工学博士。三井化学の研究開発部門に20年勤めるも、45歳のときに経営コンサルタントとして独立。その後、東洋の帝王学「算命学」をもとに、独自のメソッド「ミッションメンタリング」を確立。著書に『王者の成功占術』(自由国民社)、「東洋の成功法則」(イースト・プレス)など。

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