糖尿病患者の生活を
総合的にサポート

医療法人松徳会 松本クリニック

三重県松坂市にある「松本クリニック」は、糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病を専門とするクリニックだ。22年には、透析センターも新設。松本和隆院長は、県内でも数少ない糖尿病を専門とする医師として、糖尿病でも人生を楽しんでほしいと患者の生活を総合的にサポートする。

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多職種連携のチーム医療で糖尿病患者に寄り添う

糖尿病の専門医として大学病院で長く診療にあたってきた松本院長は、生活習慣病を専門とした同クリニックを開設した経緯を「三重県内には糖尿病の専門医が非常に少ない。だからこそ地域に密着した形で患者さんに貢献したい、という思いがありました」と語る。

松本院長は「糖尿病は日本人の5人に1人が罹患する非常に患者数の多い病気で、しっかりと治療をしないと合併症を引き起こし、日常生活にかなり思いハンディキャップを背負うことになってしまう可能性が高い。それを避けるために、血糖や血圧、コレステロールなどを管理するのが糖尿病専門医の責務だ」という。だが、患者に食事療法や運動療法を教えていくには限りがあることから、同クリニックではチーム医療に注力する。松本院長は同院の治療方針を「多職種連携と言われるものですが、看護師はもちろん管理栄養士や理学療法士などさまざまな職種が連携して治療に当たる。日々の食事や運動習慣などの指導を各職種のスタッフがそれぞれに対応しています。患者の生活スタイルも人それぞれなので、糖尿病の治療には、一人一人の生活をトータルでサポートするきめ細やかな対応が必要」と語る。

また、糖尿病の合併症の一つとして血管が詰まる閉塞性動脈硬化症。いわゆる動脈硬化の予防として、フットケアの指導にも力を入れている。松本院長は「血液が滞ると足が腐ってくる。その予防として大事なのは、足病変を見つけること。ですから、専門的な知識を持ったスタッフが自宅でのケア方法などを提案するほか、進行している場合には近隣の総合病院を紹介しています」と説明する。

 制限が多くなりがちな糖尿病患者のライフスタイルを、なるべく自由に人生を楽しんでほしい、という気持ちが大きいと言う松本院長は「誤解を恐れずに言うと、簡単に終わらそうと思えば血液検査から薬を出して終わりというクリニックもたくさんあると思います。でも、専門医としては患者をちゃんと診て、合併症を救いたい。強いこだわりを持っています」と力を込める。

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糖尿病の初期から透析までトータルで管理

今後、超高齢社会を迎える日本は生活習慣病の患者も増加する一方で、専門医として果たさなければならない役割も多くなっていくはずだと推測する松本院長の懸念は、専門医の少なさだという。「糖尿病の専門医は全国的にも少ないですが、三重県内は若手のドクター自体が減っている。やっぱり若いと都会に憧れる方が多く、三重県で腰を据えて医師をやろうという人が足りない。自分は週に一度、三重大学でも外来診療を行っているので、そこで触れ合う医大生や若い研修医の先生にも生活習慣病を診る大切さを伝えていけたらと思っています」と、後進の育成にもウエートを置きたいという。

22年には、糖尿病患者がより快適な生活を過ごせるようにと透析センターも開設した。「腎症という合併症が進行すると、腎不全を起こし、透析治療が必要となります。糖尿病と密接につながっている分野なので、クリニックと同じ系列で透析までできる方が患者にとっても安心でしょう」と語る。松本院長は内装にもこだわっており、「透析は週に3回、半日がかりとかなりの時間を取られてしまうので、極力病院を意識しないような作りにしました」と、緑豊かな自然が一望できる待合室には、よくある病院らしい長椅子ではなくウッドのカウンター席が配置され、開放的な雰囲気が特徴だ。

オンライン診療にも今後拡大していきたいという松本院長は「よく『ゆりかごから墓場まで』と言いますけど、そこに近しいトータルな糖尿病の治療を強みにしていきたい。糖尿病の初期はもちろん、ある程度合併症が進んでからもしっかりと管理して、制限があっても人生を謳歌してもらいたい」と力を込める。生活習慣病の総合的な管理を目指すチーム医療で患者に寄り添い続ける。

医療法人松徳会 松本クリニック院長

松本和隆

三重県松坂市にある「松本クリニック」は、糖尿病や高血圧、高脂血症などの生活習慣病を専門とするクリニックだ。22年には、透析センターも新設。松本和隆院長は、県内でも数少ない糖尿病を専門とする医師として、糖尿病でも人生を楽しんでほしいと患者の生活を総合的にサポートする。

https://www.matumoto-clinic.jp/