人生を楽しむための
健康プロデュース

広島ステーションクリニック

「栄養と運動が人生を好転させる」と、徹底的な栄養・運動指導で薬に頼らない医療を目指す広島ステーションクリニックの石田清隆理事長は、人生をより豊かに楽しくするため、美容皮膚科を軸にしたアンチエイジングセンターも設立した。自らを「健康をプロデュースする総合医療内科医」という石田理事長に思いを聞いた。

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栄養学アプローチと運動で薬に頼らない医療を

本来の治療は、分子レベルで細胞の復元力が働くようにすること」だと、石田理事長はハイスペックな医療機器を用いた画像診断をベースに、オーソモレキュラー栄養療法という栄養学的アプローチで、薬に頼らない医療を目指す。「慢性疾患の多くの薬は、生体の代謝がうまく働いていないところを一時的に変えるもので、症状や検査異常値を改善させるための対症療法が主体です。症状の原因が、細胞の復元力に必要な栄養素の不足である場合、薬の効果は限定的で、長期的には効き目が弱くなっていきます。ですから、薬は急性期には有用ですが、多くは原因を改善させる本来の治療ではありません。細胞の復元力が働くよう必要な栄養を十分に摂り、代謝につながる食事、睡眠、運動、腸内環境といった生活習慣を変えることが非常に重要です」と説明する。

栄養療法に注力する石田理事長は、中でも鉄分に着目。23年3月には「人生を好転させる2-week 鉄活」(幻冬舎)を出版した。「画像診断や血液検査で、原因が明らかでない不定愁訴の多くは、栄養からくる障害です。特に、生理のある女性は鉄不足を中心に、タンパク質不足、ビタミンB不足などを伴った不調が非常に多いのです。例えば、朝起きられない、疲れやすいといった症状で不登校になるお子さんもいらっしゃいますが、そのほとんどは鉄分不足が原因です。鉄分とともに足りない栄養素をバランスを考えて、しっかりと補えば体の不調は改善し学校に通えるようになります。栄養を整えると人生が大きく好転します」と力を込める。

 また、栄養と同じくらい運動も健康には必要不可欠だと、20年5月には患者の運動指導を行う「ドクターズジム健人」を開設。運動不足による姿勢改善、筋力アップのための体幹トレーニングを軸に、オンライントレーニングや鍼灸治療を行っている。「筋トレは、健康寿命を延ばすためにも重要。90歳になっても元気な人は栄養と運動に気をつけている人なんですよね。認知予防にもつながります。今後はサーキット形式の新システムを導入する予定しており、高齢者向けの運動指導も考えています」と語る。

02

人生をより豊かに楽しくするために

「人生のQOLを高めてほしい」という思いが全ての根源だというが、それをさらに具体化する取り組みとして、23年1月にはアンチエイジングセンター「Milky Cloud Well-being Center」を開設。レーザーによるシミ治療などの美容皮膚科領域に加え、アートメイクなどで「人生をより豊かに楽しく」するサポートを行う。同センターの名前には、「クラウド=雲」のようにふわっと人生を好転させる魔法を提供したいという思いが込められている。「自分はファジーな医療が嫌いなんです。ちゃんと結果が出て、喜ばれる治療をしたい。そう考えると、シミやイボを消す治療はすごく喜ばれる治療ですよね。僕もうれしいし、患者さんも人生においてのQOLが上がって前向きになる。ビューティーよりもチャーミングを目指し、患者さんの人生のQOLを上げ、楽しんでもらうための施設を造りました」と明かす。

クリニックだけでなく、ジムや美容センターと「画像診断内科から栄養、運動、美容までトータルで網羅している」と石田理事長は胸を張る。画像診断においては、これまで肝臓の専門医として経験を積んだ自身を含め、プロフェッショナルな医師をそろえているのも強みだ。「診察で患者さんに感動してほしいという思いも持っています。内科的なことはクリニックでしっかりと診断したうえで、栄養や運動指導を行う。そのうえで、もっと人生を楽しむには、という提案を『Milky Cloud Well-being Center』で行いたい」と強調する。

 高齢化社会の日本において、医療費の増加も大きな課題だ。石田理事長は「薬に頼るような医療は財源がいくらあっても足りない。これからは医療界で栄養学を見直す必要がある」と訴える。「国策として栄養をもっと注視するようになれば、医療費も下がっていくのではないでしょうか。日本人は長生きと言われていますが、健康寿命は別物。人生は長さではないですから。楽しんで一生を終えるためにも、栄養と運動の大切さを広く知っていただきたい」と力説する。

広島ステーションクリニック理事長

石田清隆

1960年、広島県出身。1987年、愛媛大学医学部卒業。肝臓学を専門に、愛媛県立中央病院、愛媛大学医学部、松山市民病院等での勤務を経て、医誠会病院 肝臓センター所長や広島市立広島市民病院 内科部長を歴任。2010年に広島ステーションクリニックを開院。

http://hs-clinic.jp/