高い技術と高級感で
人気のヘッドスパ店

ヘッドコンシェルジュ株式会社

スタッフは全員国家資格を持ったスペシャリストで、睡眠をコンセプトにした究極のヘッドスパを強みに、東京都内で7店舗を展開するヘッドコンシェルジュ。ヘッドスパ専門店が増える中、チームで統一された高い技術力と高級感のある接客サービスでリピーターを増やしている。滝村晃平代表に、人気サロンへと押し上げた秘訣と今後の展望を聞いた。

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技術力だけでないホスピタリティを持つ
ヘッドコンシェルジュ

家具・インテリア業界で商品企画やサプライチェーンを手がけていた滝村代表がヘッドスパ専門店を運営するようになったきっかけは、自らのヘッドスパ体験だった。創業から一緒にやっているメンバーが勤めていたサロンで施術を受けた滝村代表は「かなりの衝撃を受けました。今でも、その感触が残っています」と振り返る。

滝村代表は、物が売れない時代になっていることを肌で感じ、今後は体験やサービスに価値を見いだす時代なのではないか、と感じていたときで、技術の高いヘッドスパを展開すれば、市場に浸透するのではと考えた。「睡眠をコンセプトに、スタッフは全員国家資格を持つスペシャリストで、施術はすべて個室というラグジュアリー感のあるヘッドスパ専門店という当時はやっていたヘッドスパと違うものを確立しよう、というのが始まりでした」と経緯を明かす。

滝村代表が前職で培ってきたマーケティングの経験と、実際に施術するスタッフの技術へのこだわりを突き詰めてメニューを開発。「美容室のオプションで行うヘッドスパは大体15~20分。当店は一番短いコースでも60分なので根本が違います。知識を持ったスタッフがツボ押しなどで、しっかりとコリをほぐしていく。頭のコリをほぐすことで自律神経が整うので、美容だけでなく、健康面のコンセプトもしっかりと取り入れているのが強みです」と自信を見せる。

また、ホスピタリティーを大切にしたいと、創業時からスタッフの名称を「ヘッドコンシェルジュ」に統一。滝村代表は「単純にヘッドスパを施術する人で終わらないように、技術はもちろん、一流ホテルのような接客サービスを意識してほしい。いずれは、ヘッドコンシェルジュというものを一つの職業として定義できたら、と思っています」と語る。

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指名制ではないことで
生まれる高い技術力

美容サロンでは一般的な指名制度を導入していないことも、同サロンの特徴だ。滝村代表は「創業当時から自分たちならではのサービスを確立し、全国を視野に入れた店舗展開を考えていたので、個人でファンを作るのではなく、ヘッドコンシェルジュそのものを好きになってもらいたい。店舗を増やしても技術レベルが統一して、誰が担当しても同じレベルの施術を提供できる体制を整えています」といい、スタッフの育成にも注力している。「最初は、この技術を確立した創業メンバーの一人が講師でしたが、事業展開のスピードが速くなってしまったので、まずは同じレベルで教えられる講師を増やしました。教える水準が統一されていれば、その後生み出されるヘッドコンシェルジュの技術も統一されるはず」と説明する。

面接時には、個人ではなくチームで考えるというマインドを理解してくれることを重要視するといい、その分、離職率も低い。「お客さまに技術の差を感じさせてしまうとリピートにつながらない。スパの技術力だけが評価ではありません。例えばチームビルディングが得意だったり、SNSの運営などでアピールできたり、とマルチで活躍できるような仕組みも作っています。自分が会社員だったとき、社の方針に沿って言われたことをやるだけ、というのが苦手だったので、やりたいことをできて、それを評価する会社にしたい」と語る。

「何よりも人が大事。社員とのコミュニケーションを優先したい」という滝村代表は、組織のあり方が変わっていく時代に、「もっと独立した個の集合体のようなイメージの会社でありたい」という思いを持っている。「今、構想しているのがオンライン店舗。オンラインサロンに近い考え方ですが、例えば料理の得意な社員が美容や健康にいいレシピなどを発信するルームを作るなど、自分で得意なことを個で発信することで、店舗事業とは別の形で収益を得るようなシステムを作ろうと思っています。個人と会社でwin-winになるような組織のあり方を模索中」と展望を語る。

ヘッドコンシェルジュ株式会社代表取締役

滝村晃平

大阪出身。IT業界や家具、インテリア業界での勤務を経て、2019年にヘッドコンシェルジュ株式会社を設立。東京・青山店を皮切りに銀座、新宿、二子玉川、表参道などに新店をオープン。2023年には福岡や大阪などにも店舗を展開予定。

https://headconcierge.jp/