エンジニアの支援で
心穏やかな社会作る

日本エクセム株式会社

技術者が不足するIT業界で、特にデータベースエンジニアの人材不足は深刻という。日本エクセムは、高い専門性が求められ、責任が重大というデータベースエンジニアの負担を減らし、効率的なデータベースの運用をサポートしている。「エンジニアに、よりクリエーティブな仕事をしてほしい」と語る後藤大介代表取締役社長に聞いた。

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データベースの稼働状況を詳細に記録

データベースのスペシャリストで構成される日本エクセムは、データベースの稼働状況を詳細に記録し、自由に分析できるインターフェース『MaxGauge』を提供し、企業システムの運用中に生じるトラブルや課題の調査を担ってきた。後藤代表は「従来、データベースに限らずすべてのシステムは一度トラブルが発生すると、原因を人海戦術で洗い出していました。しかし、徹夜で作業しても問題の箇所が見つけられないと、次に問題が起こったとき、再び調査しなければなりません。そうした爆弾を抱えたままシステムの運用を続けなければならない状況が多々あります」と明かす。

そんな中、データベースの稼働状況の詳細な情報を、24時間365日リアルタイムで記録する『MaxGauge』が登場した。突発的なトラブルでも、「何時・何分・何秒」に「何が」起こっていたかを自由自在に分析でき、さらにリモートで作業が行えるため、泊まり込みでシステム運用にあたっていたデータベースエンジニアの負担を格段に減らせる画期的な製品だという。
「海外と比べて日本は業務効率化が非常に遅れていますが、『MaxGauge』により、海外に負けないシステム運用体制の実現を支援しています」と自信を見せる。今では300社を超える企業が『MaxGauge』を導入し、効率的なシステム運用を実現してきた。

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社員の夢の実現を支援

後藤代表が『MaxGauge』の日本展開を始めてから15年、今でこそ多くのエンジニアに認知されているが、その歩みは決して順風満帆なものではなかった。2008年、日本エクセムを設立した直後にリーマンショックが起こり、企業のシステム投資の予算を削られる厳しい船出となっただけでなく、『MaxGauge』が実現する省人化、効率化を理解する土壌が、当時の企業に醸成されていなかったという。「商品の良さについて納得してもらっても、実際に導入していただくまでには超えるべきハードルがいくつもありました。『MaxGauge』によって、SEを派遣する側からすると、開発したシステムの粗も浮き彫りになってしまうため、自社が関わる現場には入れられない。これまで5人エンジニアを派遣していたものが、4人、3人と省人化されて、その分売り上げが減ると言われました。さらには『韓国の製品は買わない』と言われたこともありました」と語る。

そうした状況が続く中、野村総合研究所が『MaxGauge』のさまざまなメリットを評価し、導入してから、少しずつ風向きが変わり、KDDIや三菱電機鎌倉製作所、大日本印刷、Demaekanなどの優秀なIT人材を擁し、時代の先を読むことができる企業が『MaxGauge』を採用した。エンジニアの労働環境の見直しや業務の効率化が少しずつ図られていく流れの中で、『MaxGauge』は多くの企業で歓迎され、現場で必要不可欠な製品となっていった。後藤代表は「最近のネット関連企業は、自社で開発を進めているので、失敗を恐れずに新しいものを生み出しやすい環境があり、『MaxGauge』を利用することでエンジニアの負担を減らし、その分開発に力を注ぐという好循環が生まれています」という。

後藤代表は社内でもエンジニアにとって居心地のいい組織づくりにこだわっている。「夢へと近づいた」という実感を持って日々過ごせることが、幸せな生き方だと考える後藤代表は、「自分がどうすれば幸せな人生を送れるのか考えてほしい」といつも社員に伝えており、中には3×3のプロリーグで選手として活躍する社員もいるという。後藤代表は「社員の幸せを実現し、エンジニアがよりクリエーティブな仕事をすることを支援して、『心穏やかな社会』の実現に貢献したい」と語る。

日本エクセム株式会社代表取締役社長

後藤大介

1971年、千葉県出身。1994年、日本オラクル株式会社入社。2000年、米セイジェント・テクノロジー日本法人立上げに参画。企業立上げの経験から2005年、サンブリッジでて韓国EXEMのソリューション「MaxGauge」の日本展開を担当。事業拡大に伴い、2008年、日本エクセムを設立。

https://www.ex-em.co.jp/