営業革命を目指して
営業人材の増加へ

株式会社セレブリックス

セールスカンパニーとして設立から24年。膨大なデータに紐づいた独自の営業メソッドを軸に企業の営業活動を支援する株式会社セレブリックス。その執行役員であり、セールスエバンジェリストとして活動する今井晶也氏の野望は、『Sales is cool = 営業はカッコいい』という構想を持つ営業革命を起こすこと。営業職の価値を高めたいと情熱を燃やす。

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営業はコミュニケーション技術を駆使する専門職

まったくの未経験から営業職に飛び込んだ今井氏。2008年、企業の営業活動をトータルに支援する株式会社セレブリックスに入社すると早々に営業パーソンとしての頭角を現し、当時最年少でプロジェクトマネージャーに。今では同社の執行役員かつマーケティング本部長、さらには営業のノウハウや研究結果を広めるスピーカー、セールスエバンジェリストとして社内外で活動している。そんな今井氏は、入社当時を「修羅場ばかりでしたね」と振り返る。

「営業コンサルティングという仕事が、まだ世の中に浸透していない時代。突然『営業のプロが来てくれました』と、数百名の会社に送り出されるのが自分の仕事でしたから。『本当に成果出せるの?』と言われる状態から始まりましたが、今、こうやって自分の仕事や環境に自信を持って、営業という仕事の価値を高めたいと思えるようになったのは、当時の刺激的な環境のなかで培ってきたものが原点になっています」

そんな今井氏にとって、営業とは「情報加工業」。

「お客様が今すぐ必要だと思うものは、営業せずとも購入してもらえますが、買った方がいいと気付けない人や商品を知らない人たちには、その商品の価値を感じてもらう必要があります。お客様にあわせて商品の特徴など、情報を加工して届ける。それが、営業という仕事です。そして、それはAIやロボットでは不可能な“ことば”というコミュニケーション技術を使う専門職だと自分は考えています」

日本では、営業は社会人の登竜門、誰でもできる職種だと思われがちだが、今井氏は「新卒は全員営業で修業するといった考えは、あまり好きではありません」と語る。

「営業をやりたいと自ら望む人以外には、営業をやってほしくないんです。自分の営業に自信がない、やりたくないと思っている人は自分の商品にも自信を持っていない。そういった営業パーソンから購入する場合、情報不足だったり、断れなかったり。結果的にクレームに繋がることも少なくありません。営業パーソンが営業を好きになるにはどうしたらいいか。もうそこはシンプルに売れる営業ができるようになること。そためには、求められている専門性を可視化することが必要だと考えています」

営業として対峙するのが企業なのか、個人なのか。有形無形、ジャンルによってアプローチ方法は全く異なるものになるという。そういった専門性を体系化し、成果が出やすい状態を作ること。今井氏は「売れない営業パーソンが減れば、無駄な購買も減る。営業革命、そしてその先にある購買革命を起こしたい」と意気込む。

「最終的には、営業という仕事を選んだ方々に幸せになってほしい。自分も売れなかった時代があるから分かるのですが、売れないのは本当に苦しい。売れる正しい営業活動が見えるようにするのが、僕らのミッションではないかと思っています。自分の人生のゴールは、営業という職業の社会的地位、市場価値を高めることですから」

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営業技術を後継へとつなぐ仕組みを

同社が軸にしている「お客様の買わない理由をなくす」独自の営業メソッドは、設立から24年かけて積み上げてきた膨大なデータがもとになっている。新規営業の成功と失敗、それぞれのパターンのデータを随時最新版にアップデートし、クライアント企業にあわせてカスタマイズしていく。

「クライアント企業が営業に対して、どんな課題を持っているのか。商談で引き出すのはもちろんですが、実際に営業活動を行うなかで、お客様が気付いていない課題を見つけることもあります。それを指摘できる営業技術を、当社の社員全員がしっかりと把握しているのも強みだと思います」

役職への昇格には、顧客開拓メソッドという同社の営業技術をチェックする認定試験に合格する必要がある。そのための研修制度のほか、夕活として社員自らが機会を作って学習できる社内カフェテリア研修も用意されている。

「ほかにも、自分が行った営業に関わる研究活動をサマリーで残せるナレッジ共有アプリを活用しています。自分の知りたい情報へすぐアクセスできるため、悩みや問題点を解決しやすく、セールスイネーブルメント、営業の仕組化にも繋がっているのかなと。そういった環境を作るのも、これからの時代には必要ですから」

今井氏らが同社で作り上げてきた営業メソッドは、着々と後継営業パーソンへと浸透している。彼が目指す営業革命『Sales is cool = 営業はカッコいい』が実現する日も近い。

株式会社セレブリックス執行役員 セールスエバンジェリスト

今井晶也

1983年生まれ。東京都出身。高校卒業後に役者を目指す。24歳のときに未経験で営業職に転職。入社後、同社では当時最年少となる年齢でプロジェクトマネージャーに昇格。営業企画本部の本部長を経て、現在では執行役員とマーケティング本部の本部長を務める。セールスエバンジェリストとして、社内外で活躍する一面も持つ。

https://www.cerebrix.jp/